12/29/11

Buce. sp "Hyperion" Melawi West Kalimantan

新年明けましておめでとうございます。とは言っても海外ではカレンダーの初日という事で休日になっています。2日からは平日です。

新年の第一弾は "Hyperion" ヒュペリオーン (高きを行くもの)です。
幾度かの失敗の後やっと自生地を突き止めました。
薄暗い宿で撮影したのでピントがボケていますが、独特な葉形に青紫の輝きが認められます。
届いたのはサンプル程度でしたので、再度採集に来ております。
これらは植え込んだばかりでまだ発色していません。

12/28/11

Eliotia kazuyai H. Hayashi 1979

Eliotia kazuyai のホロタイプです。
毎年の事ですが、新年を迎えると「今年の抱負」みたいな事を考えてしまいます。
逆に年の瀬が迫ると過去を振り返ったりするものです。
悪質な風邪が治ってから2週間黙々とファームで仕事をしました。
今日は最終日で硬い椅子とテーブル代わりの発泡スチロールの箱を片付けながら、自分のフィールド活動でのピーク時は何時なのかと考えてみました。
70年代当時、昆虫類の新種、新亜種の発見は10を超えました。しかし、新属を仕留めるのは至難の技と思われました。
これが私が発見した最初で最後の新属の鱗翅類 Eliotia です。属名は大英博物館で標本の照合をしてくださったエリオット博士から、種名は私の名前です。記載者は林 寿一氏でした。
1979年、多分この年が私のフィールドでのピークに間違いない、などと想いました。
今後何年フィールドで活動しても、この1979年の発見を超えることは有り得ないのだと実感した次第です。
     これが本ブログ今年最後のページになります。次回の更新は元旦の予定です。
                一年間ありがとうございました。
      A HAPPY NEW YEAR 2012

Microcasia sp or Bucephalandora sp ?

Buce. sp "Sanggau 4" です。ファームでは元気に育っています。
ボイス博士の指摘によると、ブルネイ産の Microcasia oblanceorata に酷似しているそうです。
次回は花のアルコール漬けを作ります。

以下はボイス博士からのMicrocasia 属に関する説明です。
= Schott はブケファランドラ属を発表する時に どういうわけか(Motley の標本にははっきりと表示されている)オシベとメシベが分離した花に気が付かなかった。
更にSchott の論文 Aroidearum Exposia T56 1858 にもオシベは表示されなかった。
Beccari はEntabai で採取された植物にオシベとメシベが分離した構造を確認した。
彼はSchott のイラスト(但し、これは Motley が使用したコレクションのものではない)を検証して彼が採取した植物は別物という結論に達し Micracasia 属を発表した =
という事は、上のようなブケ類の特徴であるオシベとメシベが分離した構造の植物はMicrocasia 属という事になりますが、Beccari が検証した個体も Motley の標本ではなかったわけです。
ブケファランドラ属はシノニムになるのでしょうか。

12/26/11

Merry Wet X'mas at Singapore

クラーク・キー近くの「タンポポ」というレストランの看板ですが、この絵はタンポポではなく別種のセイヨウ・タンポポになっています。笑い
奥様に「つまらない事に気が付くのねー」と言われました。
クリスマスの日の朝食です。子供たちは2人とも海外へ留学するので、家族4人で食事が出来るのも残すは2年弱となりました。
長男は推薦で早大に入れたとしても文系です。その場合は東京に住む事になりますが、放射能汚染の街に子供を住ませたくないので、スイスの学校に留学を考えています。
NHKのニュースばかり見ていれば、原発事故は収まったかのようですが、海外メディアの報道では危険な状況に変わりありません。
スイスは英語圏ではありませんが、英語で授業をする大学も多いので、学校や学科など何でも良いからとにかく4年程住まわせてみようと考えています。
今日はファミリーレストラン「タンポポ」へ家族で繰り出しました。
今アジアは日本のラーメンブームです。周囲のテーブルでは皆ラーメンを食べているので、ラーメンとアラカルトを注文しました。
トンカツは不味かったです。その他はありきたりでした。



またブログのカウンターが壊れています。

Buce. sp " Emerald Carpet " Daerah Sendiri West Kalimantan

出荷後の残りものを挿し木したものです。
2週間経ち発根状態は良好です。
手が黒くなっているのは新しい活性炭を使用しているからですが、リサイクルした活性炭との差は判りません。
硬い薄葉の個体群は全て水中に在りました。
ファームでは水上栽培ですので、もう数ヶ月で水上化すると思われます。
川底の砂にビッシリと自生し、正にカーペットなのですが、実際には砂の下の砂利に根を張っています。

12/25/11

Hunting

これも新種なのだそうです。前回は全く花が無かったので採集しませんでした。
元々昆虫界の出なので草を一目見てピンと来るような感覚はありません。
ただ、虫を集めるのも草を集めるのも同じ要領ですので、沢山集めるだけならば自信があります。
昔、子供が出来る前に豊かな生活をしていた頃には、本が1,000冊とか未開封のプラモデルが5,000個とか庭には温室ならぬクーラー付きの冷室が有って野性蘭を沢山栽培していました。
何でも良いから沢山集めるのが好きなようです。今までは集めては捨てていましたが、草は収入にもなるので趣味と実益(この世に有ったんですね!)の世界です。
そろそろ始動しないと体にカビが生えそうです。
フィードオン様と紅蜂様に次回の草のリストがあります。今後上乗せする形になりますので宜しくお願いします。

12/24/11

V3 and V4

V3 上とV4 下です。(ファームでは別のコード記号使用)
両自生地間の距離は3km程度、色、大きさなど外観に大きな違いが見られます。
色、サイズは種類の判定には用いませんので、これらは同種類です。V4(Black Wave2)の花の標本は必要分取れましたが、V1,V2,V3の花が全く取れず用意 出来ませんでした。
V1 からV4の間には変化境界線はありません。
ボイス博士が「厄介な属」というブケ類ですが、1度火が着くと面白みが一気に倍増すると思います。


Buce. sp "Macam2" will arrive soon

Macam2 マチャム・マチャムとは(様々な)という意味ですが、新緑、青葉、ピンクの新芽と様々な違った表情が見れるブケです。
長い間品切れでしたが、間も無く入荷します。
自生地には見られない水中栽培が面白いと思います。

画像は Exif を使用しています。

New stockyard

豪雨の中で新しいブケ類のストック場を作っています。
ボルネオ島各地のブケ類の分布境界線ごとにブロック状に分けて栽培し、研究者に提供する花や草体の標本を作る事ができるようになります。
この池だけでブケ類ならば100ロカ分、大小10、000株を栽培できます。商業的には分厚い在庫を持つのは信用を得る事につながります。
今の所まだ現われていませんが、将来現われるかも知れない競争相手に対抗するための強力な武器にもなります。そう、いつでもダンピングで対抗できるのです。
来年前半には現在の3倍のストック場になります。

Flooding in Singapore expressway !



毎日凄い雨です。画像はCTE(中央高速)に水が溢れているという警告です。25年以上共和国に住んでいますが、このような事態は初めてです。

共和国政府はありとあらゆる安全策とインフラ構築をしていますが、地下の排水システムの許容量を遥かに上回る降雨量で商業施設にも被害が出て大臣が謝罪したほどです。(これにはビックリしました)

一昨日からファームで仕事を始めましたが、半端な雨量ではないので一向にはかどりません。

幸いカリマンタンでは4程のブケ類の新産地が出ており、早く回収に来るようにと嬉しい催促がありました。

まぁ、彼らはドンくさいオジンを連れて山に入りたくないので先回りしているようです。

フィードオンの黒田氏も先にリストを作られて出されておられますが、あの内容に少し足した感じです。

12/22/11

Buce sp "Black Wave 2" Daerah Sanggau West Kalimantan

早いもので今年も間も無く暮れようとしています。
今年の元旦は超極波細葉ピンク丸花の来年記載されるBuce. belindae をご紹介しました。
来年の元旦にはまた大物をご紹介する準備は出来ておりますが、サンプル程度の数が届いているのみでとても需要に応えられるものではありません。
自分で自生地へ行き採集、撮影してきます。
その前に"Black Wave 2"をご紹介しておきます。"Black Wave"は以前少量をお送りしましたが、その自生地は発電ダムのコンクリートに覆われて消滅してしまいました。
到着してから一月経っており、ファームで開花した花と自生地から到着時に付いていた花が12採れましたので、ボイス博士のラボにお送りする準備は整いました。
一見"ベリンデー種" (belindae)に似ていますが、仏炎苞は全く別物です。実際には"Velvet Leaf" シリーズの連続変異分布帯のドン詰りの個体群です。
"Velvet Leaf" シリーズは1(波茶葉ヴィロード),2(波茶葉ヴィロード),3(波緑葉ヴィロード)と標本も確保して同時にラボに入りますので専門家がどのような判断をされるのかが見ものでもあります。

12/21/11

Buce. sp "THEIA 2" at farm

草丈30cmもあるTHEIA 2 を挿し木してから2週間経ちました。
発根はしているもののまだ時間が掛かりそうです。
そろそろ肥料を与えるタイミングにきています。
下は自生地の発色状態です。
すべて水中に在り、とても複雑なビロード発色をしています。

12/20/11

Buce. sp "THEIA 4" at farm

THEIA 4 を活性炭床に挿し木にして2週間後の発根状態です。
草丈が20cmもあるので成長点から5cm程で切断して挿し木にしないと場所が足りません。
THEIA 2 と 3 は30cmもある巨大な草なので全て挿し木にしました。
上は自生地に近い発色を回復している活性炭栽培の床。
下は自生地の画像です。
発根して活着しているので美しさも増してきました。成長点が赤く発色しだしたら完璧です。

12/19/11

Activated Carbon from BEHN MEYER Germany

ドイツのバーンメイヤー社が扱っている高級活性炭です。
25kgでS$100(¥6000)と思ったより安いのですが、1mmと粒が小さ過ぎました。
2-3mm程度が適していると思います。
アリダルム属の草ならばもっと荒い方が適しているかも知れません。

あまり粒が小さいとナイロンメッシュから落ちてしまうので、これを使うならばもっと小さなメッシュを探さないといけません。
タタキ池の水は浅いと温度が高くなるので、水深は30cm程度にしてレンガを置き太めの金網を敷いてからブケ類の栽培床を並べます。
今後ボルネオ島に広く分布しているブケ類の連続変異を見ていくには、各地の個体群をなるべく同じ条件で栽培する必要があります。
この雨季の内に準備だけは整えておいて各地のブケ類100ロカ以上、10、000株栽培を目指します。
現在ブケ類5種類程度が記載されていますが、ボルネオ特産属とはいえ広域的に分布しているのですから今後多くの新種が記載されると思います。
ボルネオ島の成り立ちや変化に富んだ地形と照らし合わせながら探索して何か結果が出るように楽しみながら活動します。

Aroids from Pulau Natuna

ファームには奥のストック場が在って、そちらの草も少しずつ活性炭栽培に切り替えています。
白葉ホマロメナや銀線スキソマも植え替えてみました。

ナトゥナ島には白葉のピプトもいるのですが、溶けてしまったようです。

Activated carbon culture

下のファームで貰ってきたセガマット産のピプト・リドレイ種を活性炭に植え込んでから1月経った状態です。
挿し木の要領で殆どの根は切って植え込みましたが、肥料無しでもパワフルに成長しています。
石綿、砂利、アマノソイルは保水性が高すぎて根腐れを起こしました。
ロックラヴァーには活性炭が向いているようです。

リドレイ種は3色の個体群が採れる場所を幾つか知っているのでドライブがてらに行って採集してきます。

Buce. sp "Sekadau 2" at farm

スカダウ2が開花していました。明らかにモトレヤナ種とは違った雄花と雌花です。
来年からは各地のブケ類の花をアルコール漬けにしてボイス博士に提供することにしました。
ブケ類の変化境界線ごとに見て頂けば何種類もに分類されて面白いかもしれません。
これらは育っている子株を挿し木したものです。
活性炭栽培は挿し木にも向いていると思われます。

Aglaonema pictum "New Location" ?

現地からのサンプルです。
黒(緑)、銀、黄緑の3色、密度は薄いそうです。その他の詳しいことは雨期明けということになります。
スマトラの明確な雨期明けは3月頃なので、それまでに数が揃えば回収に行きます。
自生地が海抜600mを越えるならば乾季入り後です。

12/17/11

Enjoy Sea Food at Mersing


シンガポールは雨季の最中、ファーム拡張の仕事も終わらないうちに不覚にも風邪をひいてしまいました。
40度の熱が4日も続きデング熱を疑い血液と尿の検査も受けましたが、ネガティヴでした。
結局、食欲が回復するまでは無理もできず、消化の良いものを食べて、薬飲んでと退屈な1週間をおくりました。
それでもスマトラからは3色アグラオネマの新産地が見つかったとか、カリマンタンのブケ類
も新産地の報告が入っています。
ブケ類はサンプルも届き、明日にでも現地に行きたいのですが、カリマンタンは大雨との事、間も無くクリスマス前の帰省ラッシュも始まるそうです。
ブケは青紫の大物が出ているので、サンプル程度では心許なく数を確保しなければなりません。
大物が出たら、それに伴う良い内容のリストに仕上げなければバランスがとれません。
次回は長居はせずに一週間でかき集めて帰国する予定です。